"Is Technology Dumbing Down Japanese?" (技術が日本語をダメにする?)

先週のNew York Timesのエッセーに、Is Technology Dumbing Down Japanese? (技術が日本語をダメにする?) というものがありました。

ざっくりですが、以下のような内容が書かれています。
インターネットの影響で、言葉は、ブログ・電子メール・携帯小説といった形で使われるようになった。しかし、昔と比べて、文法や表現が稚拙になってしまっている。この現象は英語にも現れているが、日本語ではより顕著に現れている。
『日本語が亡びるとき』(水村美苗著)では、「世界語」である英語によって日本語が駆逐されようとしていると述べられている。村上春樹さんは、言語の進化を変えることはできないと考えている。桐野夏生さんは、携帯小説が従来の日本文学に影響を及ぼすことはないと考えている。
言語能力は低下しているという一方で、日本人の読み書きの頻度は増えている。読書量は以前より増えたとの調査がある。また柴田元幸氏(東京大学教授)によれば、書く頻度も増えているとのこと(PCや携帯含め)。さらに、手紙を書くという伝統も増えたとのこと。本人の体験では、20年前と比べ、学生からの返事が増えたそうだ。
日本語は簡単になっているかもしれないが、多くの人が、読み書きを楽しんでいるとも言える。また、言語が難しくないことは、国際化しやすいというメリットもある。

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私は、言語が簡単になっていくことにはあまり抵抗がありません (私が日本語が苦手だからかもしれませんが...)。全くの素人意見ですが、言語は、それを利用する人の文化に大きく依存するものだと思うからです。言語が今の時代に合うように徐々に変わっていくというのは、全く自然なことであると思いますし、それに抵抗するのはあまり生産的ではないように思います。

"Natural Language Processing with Python"

自然言語処理(Natural Language Processing, NLP) には大学・大学院の授業で触れて以来、とても興味を持っていたものの、自分の専門とはちょっと離れていたため取り組んできませんでした。ところが、実現してみたいサービスがあり、そこで必要となるNLPについて勉強してみることにしました。

そこでまず入手したのが、掲題の本: "Natural Language Processing with Python".
Python (※)を使った自然言語処理手法についての本です。
(※ Python: プログラミング言語の一種)

まだ4章までしか読了していないのですが、とりあえず、本の紹介をします。

本書は、NLPの初級者〜中級者向けに書かれており、NLPの理論から実践までを一通り学べるというものです。本書の構成は次の通り(訳は独自)で、NLPについて一通りは網羅しているようです。
  • 1章 言語処理とPython (Language Processing and Python)
  • 2章 コーパスと単語を扱う (Accessing Text Corpora and Lexical Resources)
  • 3章 生のテキストデータを処理する (Processing Raw Text)
  • 4章 構造化されたプログラムを書く (Writing Structured Programs)
  • 5章 単語の品詞分類(カテゴリ分け・タグ付け)を行う (Categorizing and Tagging Words)
  • 6章 機械学習によるテキストデータの分類 (Learning to Classify Text)
  • 7章 テキストから情報を抽出する (Extracting Information from Text)
  • 8章 文構造を解析する (Analyzing Sentence Structure)
  • 9章 特徴に基づいた文法を構築する (Building Feature-Based Grammars)
  • 10章 文の意味を解析する (Analyzing the Meaning of Sentences)
  • 11章 言語データを管理する (Managing Linguistic Data)

序章には本書の特徴は次の通りだと書かれていますが、読んでみて確かに納得。
  • 実践的 (プログラムを動かすことによって理解を深められる)
  • プログラミング初級者やPython未経験者にとっては、プログラミングを学ぶことができる。
  • 理論についてもしっかりと説明している。
  • 理論と実践については、実用的な点からバランスを図っている。
  • 読者を楽しませる工夫がされている。
そして私見ですが、とても平易な英語で書かれていて、読みやすく感じます。


マグロの乱獲 ("Hunting for Tuna: The Environmental Peril Grows")

マグロの乱獲が問題となっているとの記事が、Timeにありました(Hunting for Tuna: The Environmental Peril Grows, 週刊誌では"A Tough Catch"というタイトル)。

この記事によれば、現状は次の通り。
・マグロの個体数はここ数十年の間に激減。
・現在の状態が続けば、早くて2012年には、地中海産のクロマグロはいなくなる。(World Wildlife Fundの試算)
・違法的に獲られている例も多い。
マグロは生態系のトップに位置する種であり、マグロが減ると生態系のバランスが崩れてしまうそうです。

実は、全世界で獲れるクロマグロ60,000トンの80%は、日本で消費されるのだそうです。
日本に対する批判も所々に書かれています...
・日本人の漁獲団体は、マグロを捕りすぎていることを認識せず、漁獲量を制限しようともしない。
・日本人はマインドセットを変えるべき。

サンフランシスコやシアトルには、sustainable-sushi bar (たくさん獲れる魚のみを提供する寿司屋) があるのだそう。

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記事を読んでいて、日本人の感覚はこの事実からはかけ離れているように感じました。(こう感じているのが自分だけなら幸いですが...)
マグロ問題は、日本国内でもっと重要視されるべきだと思います。そして日本が率先して、対策を打ち出して行ければ良いのですが...。

(Twitter changes the world)『ツイッター 140文字が世界を変える』

In Japan, twitter becomes more common as before.
Some media begin to tweet their news article, and some artists and celebrities tweet their daily lives.

In Japan, a book focusing on twitter, which was published last month (Oct., 2009), hits the best-seller list.
The title is "Twitter; tweets in 140 characters change the world." (in Japanese: "ツイッター 140文字が世界を変える").

This book introduces the twitter service to Japanese people.
This book consisted of the following topics:
- A history of twitter in Japan (Chap. 1):
-- Twitter in Japan broke out twice, in 2007 and 2009.
- What is twitter (Chap. 2):
-- A brief introduction on twitter: who made twitter, why 140 chars, what is TL, RT, DM and hashtags, etc. Some sections in this chapter, twitter is compared to mixi, a Japanese social networking service such as Facebook or MySpace.
- How to enjoy twitter (Chap. 3):
-- There are no specific usages for twitter, except for following and twittering. Follow some people/sources/bots, and twitter about yourself.
- Twitter in business (Chap. 4):
-- Introduction of some advanced companies that is using twitter on business.
- Twitter outlook for the future (Chap. 5):
-- One perspective for twitter in Japan.


*** quotes ***

[preface]
- Every people makes the Internet useful. We shouldn't forget about that fact. (p. 6)

[Chap. 1: A history of twitter in Japan]
- One day, the following tweet poked up: (p. 47)
-- Found you in twitter after a long interval and followed you slyly.
-- You didn't notice that that was me. I think I can tell that this is myself to you someday.
-- Read your tweets and they reminded me of the good old days.
-- Few days after, you tweeted: "Today is my 3rd wedding anniversary."

[Chap. 2: What is twitter]
- Twitter acts as information filters. (pp. 97, 98)

[Chap. 3: How to enjoy twittering]
- When I tweeted "I'm in a bar : "Waura-Sakaba" now.", someone tweeted "May I come?". After then he came and joined with me. I was surprised that could happen with twitter. (p. 120)

[Chap. 4: Using twitter in business]
- With twitter, journalists can pass realtime information. (p. 156)
- In incunabula of the new service, the only thing we have to do is to try. (p. 166)

[Chap. 5: Twitter outlook for the future]
- A 140-character tweet in Japanese contains 3 times as much information as that in English. Therefore, twitter in Japan will evolve somewhat differently with that in English. (p. 186)
- When we send information, the information will be brushed up and come back to the sender. Keep tweeting, and your life will become affluent. (pp. 191, 205)



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異業種交流の利点

昨日、某読書会で知り合った友人と飲みました。
6人いて、全員が違う業界で違う職種を専門としていて、実際はいわゆる「異業種交流会」といった形です。
実際とても盛り上がり、4時間ばかり時間を忘れて楽しんできました。

皆の仕事がバラバラなのにどんな話題で盛り上がったか...。よく考えてみるとちょっと不思議。

一般的に異業種交流のメリットは「自分自身の置かれている状況を把握できる」ということがあると思うのですが、昨日はそれだけではなく「自分や自社の抱えている課題の本質を知ることができる」ということがあると感じました。昨日は、「誰かが自社の抱える課題を話すと、それに対して異業種の他の方が『うちの〜〜という状況もそれに似ている』と返す」といったパターンが所々にあり、一見まったくの別物に見える課題もその本質は一緒だったという発見がありました。

# 例を挙げるべきなのですが、ブログに書ける内容ではないので省きます。

こうやって話が面白くなる理由の一つ(仮説)は、「異業種間の」交流会だから。
会話をするときには、自分の話題をある程度抽象化して相手に話すと思うのですが、異業種交流ではこの抽象化度合いが適度なのかと思います。
メンバーの共通点は、仕事をしていること (かつほとんどの場合、何らかの課題を抱えていること)。その度合いで抽象化をするので、自分の課題と他人の課題を、本質的なレベルで共有できるのだと思います。

# ちなみに会場は、品川atréのthe ZENというお店。料理一つ一つが丁寧に仕上がっていて、とても美味しく頂きました。