自分をグローバル化する仕事術グローバル化する日本で、ビジネスマンとして生き残っていくためにマスターすべきこと、が書かれています。
全体としての所感として、「グローバル」にはあまり関係なく、本質は「仕事の効率化」であると思いました。
つまり、以下のロジックとして書かれていると思うのですが、
「グローバル化 ⇒ 海外の人と一緒に仕事をすることになる ⇒ ○○しないと、意思疎通ができず、生き残れない」
私は、以下で十分だと思います。
「仕事を効率よく進めるには○○すべき ⇒ ○○しないと、意思疎通ができず、生き残れない」
また、「自分をグローバル化する」には、本書のような仕事術だけではなく、相手の国の文化や価値観に興味を持つことが大いに必要なのではないかと思います。「グローバル化」と言うからには、そのような視点で書くべきでは?と思いました。
批判的に書きましたが、「仕事術」としてはとても参考になると思います。
以下、印象に残った箇所を書きます。
そのうちに自分の言い分を主張できない人は周囲から無視され、何の成果も報酬も得られないまま、社会から放出されることになるでしょう。(p.27)
最初は「自分の職場もこうなりつつあるなぁ」と思ったのですが、実際は甘いものだと気づきました。
主張できなくても話を聞き出してくれますし、これを理由に社会から放出される...ということはないからです。
相手の考え方に協調する必要はありません。さまざまな価値観が共存するというのは、相手に合わせて自分を変えるということではないのです。異なった考え方を受け入れるのではなくて、理解するということ。協調と共存の違いはそこにあります。(p.37)
自分は、どうしても、「相手の考え方を受け入れる」よりも「自分が変わろう」と思ってしまうことが多いと思います。(変えなければ...)
(相手が)否定したとしても、実は自分の意見ははっきりと決まっていないことがほとんどです。
「私はそう思わない」というのは「断固として反対」という意味ではなく、とりあえず否定してみることで「どうしてですか?」という質問が返ってくるのを期待しているのです。(p.42)
こちらが相手の話を聞くときにも、「相手の意見はとりあえず否定」という様に接するのもアリかも...。
自分が正しいと思うかどうかではなく、周囲の人がどう思うかによって物ごとの是非を判断するのが「恥文化」です。(p.69)
若いときの即断即決にリスクはほとんどない (p.85)
自分の直感を信じて即断即決したほうが、意外と正しい判断ができるのです。(p.89)
何の本だかは忘れましたが、「直感は信じろ。直感が正しい可能性は8割」と聞いたことがあります。
(もちろん、日頃から十分に感覚を研ぎ澄ませておいた上で、だと思いますが)
人とコミュニケーションするときにも普段から、自分は何を目的に会話をしているのか、その目的を達成するためにはどういう言い方をすればいいのか、という戦略を意識することが大切なのです。(p.104)
もしも最初にこちらのカードをすべて見せてしまえば、相手のカードが出てきたときに切るカードがなくなるでしょう。(p.104)
ワープ効果というのは無理矢理にでも次元を一息に超え、自分を成長させること (p.108)
自分から人間関係の橋は絶対に燃やしてはいけない (p.174)
どんな仕事においても、「短期間にある程度の実績をあげる」 (p.186)
アメリカ人はブレックファーストミーティングで朝食の時間を有効活用する (p.201)