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『読んだら使える 日経新聞の読み方』

読んだら使える 日経新聞の読み方』(角川総一著)という本を読みました。

最近、経営戦略や事業戦略について興味を持っています。ところが、私はおそらく同年代の中では日経はあまり読まない方 (週1〜2回) で、企業活動・経済・政治についてもかなり疎い方だと思います。そこで、もう少しインプットを増やすべきと思い、日経新聞を読む頻度を増やすことを決意し、本書を手に取りました。

本書を読んで重要と感じたことを4点:
  1. 重要箇所だけを読む;基本的には見出し+リードだけを読む
  2. 新聞の構造を知り、自分にとって重要なページから順に読む
  3. 他の情報源も活用し、得た情報を再構築する
  4. アウトプットしようという意識で読む
日常的に読んでいる方から見れば当然のことですが、今一度整理のためにまとめてみます。

1. 重要箇所だけを読む;基本的には見出し+リードだけを読む
どうしても多くの記事を最後まで読んでしまいがち。しかし、最後まで読むと時間がかかるけれども、時間をかけた割に得られる効果は少ないと思います。
そこで、基本的には見出し+リードだけを読みその他は切り捨てるという意識で、緩急を付けて読む。それが効率よく情報収集するためのコツだと思います。
切り捨てた結果として得られない情報はあるけれど、毎日読むことを続ければ徐々に背景知識も増えていき、ある程度の段階になると、自然と斜め読みだけで重要な情報を得られるようになるのではと思います。

2. 新聞の構造を知り、自分にとって重要なページから順に読む
記事レベルでは、見出し+リードがもっとも重要な箇所。一方、新聞全体でみるとどんなカテゴリがあって、どのページにどの程度重要な情報があって... を意識し、自分にとって重要なページから読むことで、時間効果的に読めると思います。
本書の3章に詳しく書かれています。
(ちなみに自分は、一面→総合→企業→経済 の順に読もうと思います。)

3. 他の情報源も活用し、得た情報を再構築する
理解するには、情報を多方面から得ることが重要です(以前書いた記事:「記憶を定着させるにはテストが最も効果的。知識が再構築されるから」も近い内容かもしれません)。そのため、日経以外にも、他の全国誌や、Google Newsのキーワード配信機能、ブログなどの情報源も活用することが望ましいです。

4. アウトプットしようという意識で読むこと
著者曰く、「『インプットしたからアウトプットできた』のではなく、『アウトプットしたいとう意欲が先にありき』」なのだそう。
何も意識しないと、ついつい受動的に読んでしまいがちだと思います。そうすると、おそらく、頭には入って来ないでしょう。そこで、アウトプットすることを前提に読むと、「どんな情報が必要か」を自然と意識し、必要な情報を必要なだけインプットできると思います。
つい忘れがちですが... 情報をインプットすることは目的ではなく、収集した情報を何らかの形で役立てることが目的ですよね。そこを意識しながら読むことが重要と再認識しました。

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前回の更新から半年以上も空いてしまいました。
仕事が忙しい...という一見正しそうな(だが大きく誤解している)理由で、いつの間にか記事を更新しない状態になっていました。
しかし、文章を素早く分かりやすく書けること(本質的には、必要な情報を効果的に人に伝えられること)は重要。そこで、トレーニングも兼ねて、続けて行きたいと思っています。以前書いた記事([雑記] システムアーキテクト受験)でも以下のとおり書いていますし...。
文章を書くのが本当に苦手ということですかね。 試験を受けて、文章が書けないことを痛感しました。 しかし、社会人としては文章表現力は非常に重要。 資格に関してはなんとか逃げられるかもしれませんが、社会人としては文章力は大事ですよね。 そこで物を書くことを定期的に続けたいと思います。

『社会言語学入門—生きた言葉のおもしろさに迫る』

社会言語学とは言語学の一種で、言語を、社会との関わりという視点から捉える学問です。その触りの部分を紹介する本、『社会言語学入門』(東照二著) を読みました。本書では、さまざまな例を示しながら、社会言語学の全体像を解説しています。

本書では世界の様々な言語について述べられていています (主に英語と日本語が中心ですが)。
以下、私が興味深く感じた内容について述べます。

diglossia (二言語使い分け)
diglossiaとは、言葉が使われるシチュエーションによって異なる言語が使われている状態のことです。例えばアラビア圏では、教会や学校では古典アラビア語が使われ、日常生活ではモロッコアラビア語が使われています。
diglossiaに現れる二言語には主に、高い言葉と低い言葉に分けられます。高い言葉は、公的な場所で使われ、低い言葉は、日常的な用途で使われるのだそう。

ここからは私の所感ですが、日本語はdiglossiaではありませんが、公的な言葉と日常的な言葉では、用語や文法が若干異なると思うので、これも広い意味でのdiglossiaになるのかなと思います。(例えば、くだけた表現(例えば「〜してる」「食べれる」「あたし」「〜じゃねーか」)は公式な場では使われないと思います。)

コードスイッチング
コードスイッチングとは、談話中に複数言語が入り交じること。最も簡単な例では「I was とても驚いた」とか。

アメリカのあるラジオ局の放送では、英語とスペイン語が適度にコードスイッチされているそうです。
# 聞いてみたい

また、私が最近会ったフランス出身の友人から聞いた話。彼は、スペイン語は会話できるが、ポルトガル語は聞けるが話せないとのこと。だから、彼はスペイン語だけを話し、彼の友人はポルトガル語だけを話すという状態で、会話が成立するのだと言っていました (しかもこれはよくあるシチュエーションだそう)。

意識と発音の相関性
アメリカのMassachusetts州にある、Martha's Vinyard島での話。ここでは、母音/ai/の発音が、/ai/と/əi/の二種類で発音(※)されており、しかもそれが、島のアイデンティティとの相関があるそうです。島を愛して島に残りたい人は/əi/と発音し、そうでない人は英語の標準的と同じ[ai]と発音する傾向が見られたそうです。(※例えば、likeを発音すると、[laik](ライク)、[ləik](レイク)となります。)

そういえば以前、「イラク」"Iraq" の発音が、話者の政治ポリシーによって変わるという調査結果を見つけました。第二音節を、民主的な立場の人は/ah/と発音し、共和的な立場の人は/æ/と発音するそうです。(http://www.slideshare.net/dialect/the-pronunciation-of-iraq)

# ちょっとした疑問ですが、日本語でもこういった、立場によって発音が変わる例はあるか知りたいです。

社会的ステータスと文法の誤りの相関性
英語では、より社会的なステータスが高い人ほど、文法的に正しいと認識されている用法(※)を使う傾向が顕著に見られるそうです。(※ rの発音を落とさない、"the"を省略しないなど)

文法と親和度との相関
話者同士で同じ文法を使うと、話者同士の親和度も高まってくるのだそうです。特に親和度の高い会話では、文法ミス発生率も似てくるのだとか。
しかも、精神療法ではカウンセリング時に、相手と文法を合わせるように気をつけるのだそうです。


How does our language shape the way we think? (言語は考え方に影響を与えるか?)

"What's Next: Dispatches on the Future of Science" という、若手の科学者のエッセイを集めた本があります。この中に、"How does our language shape the way we think?" (言語は考え方に影響を与えるか?) というエッセイがありました (原文はこちら(著者のウェブサイト)にも載っています)。著者は、Lera Boroditskyさんというスタンフォード大学の助教授の方。専門は心理学・神経科学・記号論、研究テーマは言葉が思考に及ぼす影響とのことです。

さて、言語は考え方に影響を与えるのか? 著者が研究した範囲では、答えは「与える」のだそう。従って、違う言語を使う人は考え方も違い、新しい言葉を習得すると考え方が変わり、多言語を話す人は違う言葉を話すときに、考え方も違ってくるということになります。

それを裏付けるもっとも簡単な例として、動詞の持つ性質があります。例えば、動詞は、言語によって時制があったり、性別があったり、その動作の背景まで含んでいたりします。それによって話者が、話す際、どのような情報が求められるかが変わってきます。

また少し驚くような例として、アボリジニの一族の絶対的方位感覚があります。多くの人は空間を定義するときには、話者または聞き手から見て相対的に定義しますが、この一族は絶対的な方位で定義します。例えば、「あなたの南東方向の足にアリがいる」とか。著者の研究に拠ると、彼らの方位感覚は言葉によって強制的に身についたものだということです。ちなみに、彼らに「写真を時系列に並べる」ということを指示してみたところ、東から西へ並べたのだそうです (私たち日本人は、一般的に左から右に並べますよね)。

これが言葉自体の違いで生まれるのか、それとも単に文化的違いだけから来るものなのか? これについては、新しい言葉を学ぶことによって考え方が変わるということが見られたため、言葉が影響を及ぼしていると言えるのだそうです。

研究に拠れば、空間・時間・色・物・物事の分析・原因の究明・数の認識・物体の認識・認知・感情・他人の気持ちの理解・リスクを取るべきかの決断・仕事や配偶者選びも、言葉の影響を受けていることが分かるそうです。

***

日本人の文化は諸外国の文化に比べて、ハイコンテクストな文化とされているのも、文法上の性質から説明がつくのではと思いました。

まず、日本語は文法的に曖昧さが許されている言語だと思います。日本語では好きな情報を好きなだけ文章に入れられます。日本語では「私が食べた」「ハンバーガーを食べた」「きのう食べた」「東京で食べた」「お箸で食べた」のどれもが許されるので、5W1H (誰が・いつ・何を・どこで・どうして・どうやって) について、話者が触れたい情報だけ触れることができます。英語では少なくとも、「誰が」については、それの文章中での役割が少ないとしても触れる必要がありますし、動詞によっては「何を」も必要です。

これは逆に考えると、日本語では、意識的か無意識的かは問わず、隠せる情報をいくらでも隠すことができます。とすれば、日本語が「言わなくて良いことは言わない」という性質を帯びているのも納得がいくと思います。


ちなみに、5W1H: who(whom), what, when, where, why, how のうち、はじめの2つは文法上省略不可で、後の4つは副詞で文法上省略可能です。ということは英語でも、when, where, why, how は随意なのですね。

話が逸れつつありますが...
言葉(表現)と考え方との関係や、言語と考え方との関係はとても興味深いです。

言葉の一番の役割は、コミュニケーション、すなわち情報を人対人でやりとりすることです。そこでやりとりする情報は、伝達者が持っているもの、すなわち伝達者が認知していることとなります。とすると、言葉は、人が物事をどう認知するかに大きく依存するはずです。言葉を手がかりとして、認知について考えることができるように思います。
# これは今回のエッセイには関係ないか...

また、言語が考え方に影響を及ぼすとは、「情報をアウトプットする際には一定の様式である文法に従って開示することが求められるため、相対的に重要でない情報についても文法制約上、触れる必要がある場合がある。そのため、重要でない情報も話者が意識する必要が生まれ、考え方が影響を受ける。」といった感じだと思うのですが、どういった文法制約がどういう考えを生むのかはとても興味深いです。

"Natural Language Processing with Python"

自然言語処理(Natural Language Processing, NLP) には大学・大学院の授業で触れて以来、とても興味を持っていたものの、自分の専門とはちょっと離れていたため取り組んできませんでした。ところが、実現してみたいサービスがあり、そこで必要となるNLPについて勉強してみることにしました。

そこでまず入手したのが、掲題の本: "Natural Language Processing with Python".
Python (※)を使った自然言語処理手法についての本です。
(※ Python: プログラミング言語の一種)

まだ4章までしか読了していないのですが、とりあえず、本の紹介をします。

本書は、NLPの初級者〜中級者向けに書かれており、NLPの理論から実践までを一通り学べるというものです。本書の構成は次の通り(訳は独自)で、NLPについて一通りは網羅しているようです。
  • 1章 言語処理とPython (Language Processing and Python)
  • 2章 コーパスと単語を扱う (Accessing Text Corpora and Lexical Resources)
  • 3章 生のテキストデータを処理する (Processing Raw Text)
  • 4章 構造化されたプログラムを書く (Writing Structured Programs)
  • 5章 単語の品詞分類(カテゴリ分け・タグ付け)を行う (Categorizing and Tagging Words)
  • 6章 機械学習によるテキストデータの分類 (Learning to Classify Text)
  • 7章 テキストから情報を抽出する (Extracting Information from Text)
  • 8章 文構造を解析する (Analyzing Sentence Structure)
  • 9章 特徴に基づいた文法を構築する (Building Feature-Based Grammars)
  • 10章 文の意味を解析する (Analyzing the Meaning of Sentences)
  • 11章 言語データを管理する (Managing Linguistic Data)

序章には本書の特徴は次の通りだと書かれていますが、読んでみて確かに納得。
  • 実践的 (プログラムを動かすことによって理解を深められる)
  • プログラミング初級者やPython未経験者にとっては、プログラミングを学ぶことができる。
  • 理論についてもしっかりと説明している。
  • 理論と実践については、実用的な点からバランスを図っている。
  • 読者を楽しませる工夫がされている。
そして私見ですが、とても平易な英語で書かれていて、読みやすく感じます。


(Twitter changes the world)『ツイッター 140文字が世界を変える』

In Japan, twitter becomes more common as before.
Some media begin to tweet their news article, and some artists and celebrities tweet their daily lives.

In Japan, a book focusing on twitter, which was published last month (Oct., 2009), hits the best-seller list.
The title is "Twitter; tweets in 140 characters change the world." (in Japanese: "ツイッター 140文字が世界を変える").

This book introduces the twitter service to Japanese people.
This book consisted of the following topics:
- A history of twitter in Japan (Chap. 1):
-- Twitter in Japan broke out twice, in 2007 and 2009.
- What is twitter (Chap. 2):
-- A brief introduction on twitter: who made twitter, why 140 chars, what is TL, RT, DM and hashtags, etc. Some sections in this chapter, twitter is compared to mixi, a Japanese social networking service such as Facebook or MySpace.
- How to enjoy twitter (Chap. 3):
-- There are no specific usages for twitter, except for following and twittering. Follow some people/sources/bots, and twitter about yourself.
- Twitter in business (Chap. 4):
-- Introduction of some advanced companies that is using twitter on business.
- Twitter outlook for the future (Chap. 5):
-- One perspective for twitter in Japan.


*** quotes ***

[preface]
- Every people makes the Internet useful. We shouldn't forget about that fact. (p. 6)

[Chap. 1: A history of twitter in Japan]
- One day, the following tweet poked up: (p. 47)
-- Found you in twitter after a long interval and followed you slyly.
-- You didn't notice that that was me. I think I can tell that this is myself to you someday.
-- Read your tweets and they reminded me of the good old days.
-- Few days after, you tweeted: "Today is my 3rd wedding anniversary."

[Chap. 2: What is twitter]
- Twitter acts as information filters. (pp. 97, 98)

[Chap. 3: How to enjoy twittering]
- When I tweeted "I'm in a bar : "Waura-Sakaba" now.", someone tweeted "May I come?". After then he came and joined with me. I was surprised that could happen with twitter. (p. 120)

[Chap. 4: Using twitter in business]
- With twitter, journalists can pass realtime information. (p. 156)
- In incunabula of the new service, the only thing we have to do is to try. (p. 166)

[Chap. 5: Twitter outlook for the future]
- A 140-character tweet in Japanese contains 3 times as much information as that in English. Therefore, twitter in Japan will evolve somewhat differently with that in English. (p. 186)
- When we send information, the information will be brushed up and come back to the sender. Keep tweeting, and your life will become affluent. (pp. 191, 205)



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"Good to Great" /『ビジョナリーカンパニー(2) 飛躍の法則』

How to build a *great* corporation? How to change a *good* company to a *great* one? In this book, successful companies, though they are not so many in the world, are analyzed and many ideas are derived from the analyses.

As this book focuses on companies, ideas from the analyses are applicable to person.
A corporation and a person have a lot in common; they have a goal, they have to compete with rivals to survive, they have many inner resources which have to be controlled efficiently.

This is an assignment book in a reading club: "Outputting studying club, Tokyo".
# Many study meetings, such as the reading club, are hot among business persons in Japan.

Ideas I learned from this book are:
- "good" and "great" differ.
- the highest level manager has to be: modest but daring
- face reality
- focus on a point satisfies three necessary conditions. Try to find the point if you don't have any idea.
- stick closely to the rules
- consider technologies before bringing them in.
- create a positive growth cycle.

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「東京アウトプット勉強会」に参加したのですが、その課題本。

企業を最高のものにするにはどうしたら良いか、実際に成功した大企業(しかも歴史のある企業)を分析した本です。

原題は"Good To Great"。これは「良質」と「偉大」には大きな差があるといった意味が含まれています。

企業について書かれている本なのですが、次のように置き換えれば、ほとんどの内容が実際には人にも当てはまると思います。
  • 会社=自分全体
  • 経営者=自我
  • 社員=自分の能力

以下、自分向けのメモです。
  • 「良好は偉大の敵」
  • 第五水準(最高水準)の指導者の特徴:
    • 謙虚だが意志は強く、控えめだが大胆。
    • なすべきことはきちんと実行する。
    • 成功の要因は、外部または運だと考える。失敗の要因は、内部にあると考える。

  • 厳しい現実を直視する。
  • 3つの性質を兼ね備えたところをピンポイントで狙う (針鼠の概念)。なければ、徹底的に探す。
    • 世界一になれる可能性のある分野を、徹底的に追求する。
    • やることに対する情熱が、必要不可欠。
    • 経済的原動力ももちろん必要。

  • 規律の文化
  • 針鼠の概念はきちんと守る。裏返すと、「ピンポイント」ではないことはやらない。→やめるべきリストを作る
    • 枠組みの中に、自由と規律がある。
  • 技術は、必要かどうかの判断をしなければならない。
  • 好循環を作り出さなければならない。

Programming the Semantic Web

プログラミング関連で興味がある本、3冊:
- 集合知プログラミング
- ビジュアライジング・データ ―Processingによる情報視覚化手法
- 集合知イン・アクション

上の2冊は前に読み終えたのですが(※)『集合知イン・アクション』はまだ...

※ただし、コードも「読んだ」だけ...

そんな状況なのですが、もう間もなく Programming the Semantic Web が届きます。一部のページはこちら(Safari Books Online)で読めるのですが、なかなか面白そうに感じます。

# もし興味がある方がいらっしゃいましたら...一緒に読みませんか?

『リファクタリング ウェットウェア』

少し前になりますが、リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法(原著: Pragmatic Thinking and Learning)という本を読みました。達人になるための脳の使い方が色々と紹介されています。プログラマ向けの例えは出てくるのですが、プログラマ向けではなく、「学習をする」すべての人向けです。

全体の所感としては、「実践してみると思いがけない効果がある」ということ。単なる実践ノウハウ集ではなく、各ノウハウともにそれなりの根拠が示されています。多くの例が示されているので全てを実践するのは難しいかもしれませんが、頭の片隅に置いておいていずれ試してみるのでも良いかもしれません。

一番印象に残ったところは、「Rモード」の存在。モードとは、脳を機能別に2種類に分けたもの。L, R があり、Lは分析的・論理的、Rは直感的・全体論的。LとRをうまく組み合わせて機能させることが重要ということです。

もう一つ印象に残ったことは、ドレイファスモデルに基づく作業方法です。このモデルでは、技術習得のレベルを5段階に分けています。これを実際に適用するときのコツとしては、初心者(最低段階)→ルールに従え、熟練者(最高段階)→直感に従え とのこと。また、ここで印象に残ったアイディアとしては、「習得する技能を習得すること」。ある一つの分野で熟練者になると、その課程で、「習得する技能」を習得することができ、さらにそれを他の分野に応用できるというものです。しかし、熟練者になるには一般的に、厳しいトレーニングを10年続ける必要があるとのことなのですが...

さて、本を読んだ後、載っているいろいろなアイディアを試したくなり、早速以下を実践しました。
  • メモを取れる道具を常に持ち歩く
  • Wikiを導入
  • モーニングページ (時々マインドマップを書いている)
  • MBTI性格テスト (タイプ別性格診断) →※

面白かったのはモーニングページ。これは起床後すぐに、思ったことをひたすらノートに書き続けるということ (3ページ)。私はマインドマップを書くということで実践しています(時々)。「パン焼かなきゃ」「SPEEDの曲が聴きたい」など普段はテキストに起こさないような内容があるのと同時に、「仕事ができない」→「ステップアップしよう」、「職場環境を変えたい」→「アクションを起こそう」などと有意義な(?)ものも書かれていました。普段いろいろなことを考えているわけだと再認識...。(もし思考を上手くコントロールできたら、かなり多くのことを考えることができるのかもしれません。)

(※MBTIテストの結果は、ENFP型: 外向型・直感型・情緒型・柔軟型 でした。)

ほかにも、やったら効果があるだろうなと思えることがたくさんありました。(自分メモとして) 実践してみたい内容を列挙してみます。
  • 認知転換を経験する (絵を描き写す...ただしそのときに認識した物に対して敢えて名前をつけない練習)
  • 比喩を日頃から積極的に使う
  • イメージストリーミング (浮かんでくるイメージを、声に出す)
  • 自分にある認知バイアスを挙げる
  • 自分と正反対の性格の人と関わったらどうなるか、考えてみる
  • 自分の知能のうち、もっとも優れているものは何か?
  • 些細なことでも、目標を作るように意識する。(たった5分の作業でも...)
  • 目標は、SMARTなものを
    • specific (具体的に)
    • measurable (成果が分かるように)
    • achievable (ちゃんと達成できるように)
    • relevant (適切に)
    • time-bound (期日を設定)
  • 書籍からの学習は、SQ3R
    • survey (要旨をつかみ、目次や要約を流し読み)
    • question (疑問点を列挙)
    • read (全文を読む)
    • recite (自分の言葉でまとめる)
    • review (まとめ)
  • PIP (pragmatic investment planning) で計画を立てる
    • 具体的な計画 (現在の目的・短期的な目的・長期的な目的)
    • いろいろな分野に投資する
    • 受け身ではなく積極的に
    • 定期的に投資する (定期的に時間を確保する)
    • 計画を随時見直しする。
  • 定期的に瞑想する。 (リラックスした集中状態を作り出す練習)
  • 勉強会を開く。


『論理のスキルアップ』

論理のスキルアップ―実践クリティカル・リーズニング入門

クリティカル・リーズニングとは、文章を論理的に分析する方法。

クリティカル・リーズニングについて、本書の冒頭 (p. XI) には以下のように書かれています。
クリティカル・リーズニングが主として関わっているのは、
- 人の考えや行為に理由を与えること
- 自分や他人の推論を分析し評価すること
- よりよい推論を工夫して作り上げること

これらの作業の共通点は、際立った一群のスキル(たとえば以下)にある。
- 理由と結論を見分けるスキル
- 述べられていない仮定を見出すスキル
- 結論を引き出すスキル
- 証拠を値踏みし言明を評価するスキル
- 結論が正当化されているかどうかを判断するスキル、など

本書ではこのスキルを一通り身につけられます。
最初は易しく徐々に難しくなるように構成されているため、段階的にスキルアップでき、また、演習問題が豊富で(しかも大部分には解答があり)、独習しやすいです。

ということで、お勧めの一冊です。

『自分をグローバル化する仕事術』

自分をグローバル化する仕事術

グローバル化する日本で、ビジネスマンとして生き残っていくためにマスターすべきこと、が書かれています。

全体としての所感として、「グローバル」にはあまり関係なく、本質は「仕事の効率化」であると思いました。

つまり、以下のロジックとして書かれていると思うのですが、
「グローバル化 ⇒ 海外の人と一緒に仕事をすることになる ⇒ ○○しないと、意思疎通ができず、生き残れない」
私は、以下で十分だと思います。
「仕事を効率よく進めるには○○すべき ⇒ ○○しないと、意思疎通ができず、生き残れない」

また、「自分をグローバル化する」には、本書のような仕事術だけではなく、相手の国の文化や価値観に興味を持つことが大いに必要なのではないかと思います。「グローバル化」と言うからには、そのような視点で書くべきでは?と思いました。

批判的に書きましたが、「仕事術」としてはとても参考になると思います。

以下、印象に残った箇所を書きます。
そのうちに自分の言い分を主張できない人は周囲から無視され、何の成果も報酬も得られないまま、社会から放出されることになるでしょう。(p.27)
最初は「自分の職場もこうなりつつあるなぁ」と思ったのですが、実際は甘いものだと気づきました。
主張できなくても話を聞き出してくれますし、これを理由に社会から放出される...ということはないからです。

相手の考え方に協調する必要はありません。さまざまな価値観が共存するというのは、相手に合わせて自分を変えるということではないのです。異なった考え方を受け入れるのではなくて、理解するということ。協調と共存の違いはそこにあります。(p.37)
自分は、どうしても、「相手の考え方を受け入れる」よりも「自分が変わろう」と思ってしまうことが多いと思います。(変えなければ...)
(相手が)否定したとしても、実は自分の意見ははっきりと決まっていないことがほとんどです。
「私はそう思わない」というのは「断固として反対」という意味ではなく、とりあえず否定してみることで「どうしてですか?」という質問が返ってくるのを期待しているのです。(p.42)
こちらが相手の話を聞くときにも、「相手の意見はとりあえず否定」という様に接するのもアリかも...。
自分が正しいと思うかどうかではなく、周囲の人がどう思うかによって物ごとの是非を判断するのが「恥文化」です。(p.69)
若いときの即断即決にリスクはほとんどない (p.85)
自分の直感を信じて即断即決したほうが、意外と正しい判断ができるのです。(p.89)
何の本だかは忘れましたが、「直感は信じろ。直感が正しい可能性は8割」と聞いたことがあります。
(もちろん、日頃から十分に感覚を研ぎ澄ませておいた上で、だと思いますが)
人とコミュニケーションするときにも普段から、自分は何を目的に会話をしているのか、その目的を達成するためにはどういう言い方をすればいいのか、という戦略を意識することが大切なのです。(p.104)
もしも最初にこちらのカードをすべて見せてしまえば、相手のカードが出てきたときに切るカードがなくなるでしょう。(p.104)
ワープ効果というのは無理矢理にでも次元を一息に超え、自分を成長させること (p.108)
自分から人間関係の橋は絶対に燃やしてはいけない (p.174)
どんな仕事においても、「短期間にある程度の実績をあげる」 (p.186)
アメリカ人はブレックファーストミーティングで朝食の時間を有効活用する (p.201)

マインドマップ

マインドマップとは、思考を助ける表現方法。
図の中心にテーマを配置し、そこから放射状に、関連するキーワードを広げていく。

自由な発想ができる...と評判で、あちこちで流行っているようです。

最近興味を持っていて、色々な場面で使っています。
マインドマップ作図の上での正しいルールがあるようですが、それは今は勉強中。


ソフト:
- FreeMind
非公認のフリーソフト。

公認ソフト(iMindMap)が高価(約2万円)なので、私はフリーのを使っています。

バージョンは、ベータ版ですが0.9.0を使うことをお勧めします。
安定版(現在0.8.1)に比べて、起動が格段と早くなっており、また見栄えもだいぶ改善されているからです。

参考書:
- ザ・マインドマップ
きちんと読むと、マインドマップについて一通り理解できる、という本。背景、効用、書き方、などなど色々な側面から書かれています。

逆に、概観だけつかみたい、もしくは、とりあえず使ってみたい、というのであれば、こちらがお勧め。
- 「できる社員」の最強メソッド マインドマップ(R)ビジネス超発想術 (アスキームック) (アスキームック)

ブログ: マインドマップ1年生 plusフォトリーディング!
マインドマッパーさんのブログ。